格安ホームページ制作

81. 滝川一益の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●滝川一益は、秀吉が催した信長の法要に出かけた際、「滝川殿の席はありませぬ」と門前払いされた…らしい。→注

 + + +

滝川一益さん、57歳。
いままさに、アタマを抱えておるのです。
「う〜ん…こまった。デッキチェアがない!席がないと知ってれば、椅子を持参したのに!じびたに座ると腰が冷えるー!」
「ごもっともでございます!ゆゆしき事態でございます!」
横で同意するのは、嫡子の一忠です。
そう、昔から状況把握に疎い武将というのは、何事にも準備が悪いのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついに一忠が言いました。
「父上、ホームページ制作をやられては?大徳寺界隈では、座り心地のよいデッキチェアを調達できませぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールされては!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれれん!」
滝川一益も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、左近将監でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、手持ちのイーモバイル100円パソコンで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう滝川一益なのです。
“初めまして、滝川一益です。座って葬儀に参加する為のデッキチェアに、難儀しております。大徳寺界隈にはホームセンターがありません。デッキチェアをたくさんストックされてる方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む滝川一益。そう、昔から状況把握に疎い武将というのは、何事にも優柔不断に悩むのです。

“こんにちは、滝川一益だよ。べつにうっかりモンじゃないよ!デッキチェアを持ってきてくれないか?ゆっくり背もたれてくつろぎたいよ!よろしく!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓滝川一益:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、左近将監でした。

 + + +

「あ、ども…滝川一益ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では滝川一益様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、降伏した将です。んで、腰を痛めない為デッキチェアを集めたいのです。」

「降伏した将ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、滝川一益だよ。べつにうっかりモンじゃないよ!デッキチェアを持ってきてくれないか?〜。”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ滝川一益。

「う〜ん…まずお聞きしますが、デッキチェアを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし野天釣堀の経営者かな?お客さん用のデッキチェアもって、駆け参じてくれるんじゃないか?」

「はい、するとまず“野天釣堀の経営者”“デッキチェア”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれる野天釣堀さんの営業エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くの野天釣堀じゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、東京じゃ住宅が多い府中ですね?あとは世田谷とか、あのへんまでエリアを広げますか?江東区とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“府中界隈の野天釣堀の経営者様へ:滝川一益がデッキチェアを所望です。”

紹介文
“至急かけつけ、デッキチェアを提供してくれませんか?関東管領もやってたので、身元は確かです。軽くて腐食に強いアルミフレーム製がベスト!世田谷界隈の貴店も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから武将としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、デッキチェアを提供してくれた経営者さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『信長様より拝領した古備前高綱太刀贈呈コース』、または『百発百中の鉄砲射撃術伝授コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜滝川一益の最新晩年日記 “自由気ままに飛ぶ雀が、羨ましい。”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった滝川一益。おどろくなかれ、1時間もすると周りにデッキチェアがわんさかさ。家来ともども座ってくつろぎつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ