格安ホームページ制作

8. 弘法大師の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

弘法大師さん、38歳。
いままさに、アタマをかきむしっておるのです。
「う〜む・・こまった。投げるお筆がない。書き忘れた「応」の一番上の点を入れられん!」
「どうでしょう、大師さま!飛び上がって拇印で押されたら!」
横からくだらない提案をかますのは、弟子の真雅阿闍です。
そう、昔から偉大な宗教家というのは、弟子にめぐまれない人が多いのです。

 + + +

針のむしろような晩餐の席。真雅阿闍が言いました。
「大師さま、ホームページ制作をおやりになったら?高野山にいる学僧どものクチコミだけでは、お筆は集まりません・・そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己のお筆の誤りを強烈にアッピールされては!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それは良いかもしれん!」
大師も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの真言宗開祖でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、讃岐うどんの普及などそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう弘法大師なのです。
“はじめまして、弘法大師です。お筆をたんまり確保して、大内裏応天門に投擲したいです。お筆がないと、額を仕上げられません。10本でも20本でも大歓迎、至急ご布施いただけませんか?”

「う〜ん・・ちょっとカタいかな・・。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む弘法大師。そう、昔から偉大な宗教家というのは、ひたすら亜空間まで思考を広げちゃう人が多いのです。

“こんにちは、弘法大師だよ。困った困った、弘法も筆の誤りってヤツさ!みんなでお筆をもってきてくれないか?コントロールには自信がある!ヤッとお筆をブチ当てて、「応」の字が完成さぁ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん・・。」
↓弘法大師:独白
う〜ん・・マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない・・かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、真言宗開祖でした。

 + + +

「あ、ども・・弘法大師ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが・・。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では弘法大師様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、真言宗の開祖です。んで、額に投げるお筆を集めたいのです。」

「開祖様ですか、う〜ん、なるほど・・。では、ご自身でいま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい・・いいですか?“こんにちは、弘法大師だよ。困った困った、弘法も筆の誤りってヤツさ!〜。”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ弘法大師。

「う〜ん・・まずお聞きしますが、お筆を集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の存在を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのくらいの年齢の人に?」

「う〜ん・・やっぱし若僧かな?かれらは老僧とちがって悟ってないから、寺のお蔵から筆をひと抱えして、駆け参じてくれるんじゃないか?」

「はい、するとまず“若僧”“”この2語が不可欠ですね。そして募集する若僧達の居住エリアは、どのへんで区切ります?」

「ふん?エリア?」

「つまりですね、とても来れないような遠くにいる僧に訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、ご自身お住まいになる高野山ですね?あとは九度山とか、あのへんまでエリアを広げますか?和歌山市とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん・・そうだな、まぁ・・それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は・・たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“高野山界隈にお住まいの、お筆をお持ちの若僧達へ:弘法大師です。”

紹介文
“高野山に至急かけつけ、お筆を布施してくれませんか?エイヤッと投擲して、「応」の字の上部にヒットさせるのです。当山の興亡がかかっております。九度山にお住まいの得度な若者も大歓迎!お気軽にお訪ねください。古いお筆でもOK!「弘法筆を選ばず」です。”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレがコツです。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから学僧としての自己紹介・経歴・・まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね・・。」

「つぎに報謝概要・・つまりどのようなアドバンテージを、どのような御礼を、筆の提供者に与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえばえ〜と・・『一足飛び!いきなり一番弟子に大抜擢コース』と、『唐への留学ご優待コース』、または『讃岐うどんご試食進呈コース』、『ひらがな開発プロジェクトに優先参加コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の切羽詰った状況をご自身が実況する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜弘法大師の最新能書日記“5本のお筆で一気に5行詩!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ・・さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった弘法大師。おどろくなかれ、2週間もすると手元にお筆がわんさかさ。両手でお筆を持ち両足にお筆を挟み、さらに口にお筆を加え、ひとりモニターをのぞいては検索エンジン&アクセス解析を、交互にチェックしほくそえむのです。 ってか、とっとと仕事しろよ・・。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ