格安ホームページ制作

424. 面霊気の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●江戸時代の怪物面霊気は、古くなった面が魂を宿し大切に扱ってくれるよう持ち主に頼みこむようになったモノ…らしい。→注

 + + +

面霊気さん、272歳。
いままさに、苦痛に顔をゆがめておるのです。
「う〜ん…こまった。サロンパスがない!ずっとひざまずいて哀願してたんで、膝が痛いー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父の面霊気シニアです。
そう、昔から伝説の怪物というのは、おもいのほか膝小僧がヤワなのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついに面霊気シニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!江戸時代に、久光製薬はない。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作!それはいいかもしれません!」
面霊気も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、「ビジュアル系付喪神」でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、人の顔を覆うのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう面霊気なのです。
“初めまして、面霊気です。サロンパスに難儀しております。江戸時代に久光製薬はありません。サロンパスをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む面霊気。そう、昔から伝説の怪物といえど、膝がズキズキすれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、面霊気だよ。べつにジャンピングニーパッドが自爆したワケじゃないよ。サロンパスを持ってきてくれないか?膝押さえて泣きっつらだと、人間どもになめられるのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓面霊気:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、「ビジュアル系付喪神」でした。

 + + +

「あ、ども…面霊気ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では面霊気様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、『百器徒然袋』の食い下がりキャラです。んで、膝の痛みをクリアーする為サロンパスを手にいれたいのです。」

「『百器徒然袋』の食い下がりキャラですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、面霊気だよ。べつにジャンピングニーパッドが自爆したワケじゃないよ〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ面霊気。

「う〜ん…まずお聞きしますが、サロンパスを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、一日中ベンチプレスし続けるプロレス新弟子さんかな?基礎体力が身につくまで、サロンパスは必需品だろう?」

「はい、するとまず“一日中ベンチプレスし続けるプロレス新弟子”“サロンパス”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれるプロレス新弟子さんの踏ん張りエリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くでベンチプレスしてるプロレス新弟子さんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、墨田区ですね?あとは台東区とか、あのへんまでエリアを広げますか?松戸とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
墨田区界隈で、一日中ベンチプレスし続けるプロレス新弟子さんへ:面霊気がサロンパスを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、サロンパスを提供してくれませんか?世阿弥の『風姿花伝』にも出てくるので、とりあえず身元はたしかです。サロンパスA:20枚で十分!台東区で歯ぁ食いしばってる貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから怪物としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、サロンパスを提供してくれたプロレス新弟子さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『大盛り上海焼きそばでご接待コース』、または『待遇改善を、会社会計係に交渉したげるコース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜面霊気の最新過去の栄光日記 “もともとは高級なお面、だったっす!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった面霊気。おどろくなかれ、1週間もすると手元にサロンパスがわんさかさ。今日も元気に哀願しつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ