格安ホームページ制作

393. 天火の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

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●中世日本の怪物天火は人家に入ると病人を出すので、鉦を叩かれつつ追い出された…らしい。→注

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天火さん、711歳。
いままさに、アタマをかかえておるのです。
「う〜ん…こまった。イヤーマフがない!鉦の音で、難聴になりかねんー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父の天火シニアです。
そう、昔から伝説の怪物というのは、おもいの他鼓膜がデリケートなのです。

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一気に緊迫する場の空気。ついに天火シニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!中世日本には、PELTORはない。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれません!」
天火も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、「シャンシャン火」でした。

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さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、夏の夕空を怪音立てて飛ぶのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう天火なのです。
“初めまして、天火です。イヤーマフに難儀しております。中世日本にPELTORはありません。イヤーマフをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む天火。そう、昔から伝説の怪物といえど、耳がキンキンすれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、天火だよ。べつに耳あかとりに失敗したワケじゃないよ。イヤーマフを持ってきてくれないか?耳を押さえて泣いてると、人間どもになめられるのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓天火:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、「シャンシャン火」でした。

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「あ、ども…天火ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では天火様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、『火災の前兆』です。んで、鼓膜を癒す為イヤーマフを手にいれたいのです。」

「『火災の前兆』ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、天火だよ。べつに耳あかとりに失敗したワケじゃないよ〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ天火。

「う〜ん…まずお聞きしますが、イヤーマフを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、就職したての大江戸線運転手かな?車両が小さい為の轟音に耳が慣れるまで、イヤーマフは必需品だろう?」

「はい、するとまず“就職したての大江戸線運転手”“イヤーマフ”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれる大江戸線運転手の奮闘エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くでお仕事してる大江戸線運転手じゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、新宿駅地下ですね?あとは上野御徒町駅地下とか、あのへんまでエリアを広げますか?森下駅地下とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“新宿駅地下で、爆音に耐えつつ仕事にいそしむ、就職したての大江戸線運転手さんへ:天火がイヤーマフを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、イヤーマフを提供してくれませんか?念仏で追い回されるので、とりあえず身元はたしかです。H540A (NRR30dB)で十分!上野御徒町駅地下で、朦朧としつつも頑張ってる貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから怪物としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、イヤーマフを提供してくれた大江戸線運転手に与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『もっと運行音の抑制が効いてる三田線へのコンバート、斡旋コース』、または『転職時のご人脈、さりげなく斡旋コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜天火の最新邪険にされ日記 “雪駄で扇ぐことで、追い払えるっす!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

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こうしてホームページ制作にふみきった天火。おどろくなかれ、1週間もすると手元にイヤーマフがわんさかさ。今日も元気に鉦の音に堪えつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

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※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

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