格安ホームページ制作

383. ほうきの場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●古代中国の怪物ほうきは、鎧の様に頑丈な毛皮で覆われていた…らしい。→注

 + + +

ほうきさん、5317歳。
いままさに、痛痒に顔をゆがめておるのです。
「う〜ん…こまった。スミスリンがない!身体を覆う剛毛に、シラミがたかった!かゆくてたまらん−!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父のほうきシニアです。
そう、昔から伝説の怪物というのは、おもいのほか神経がデリケートなのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついにほうきシニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!古代中国に、大日本除虫菊株式会社はない。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作!それはいいかもしれません!」
ほうきも声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、「巨大猪」でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、家畜を襲うのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまうほうきなのです。
“初めまして、ほうきです。スミスリンに難儀しております。古代中国に大日本除虫菊株式会社はありません。スミスリンをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込むほうき。そう、昔から伝説の怪物といえど、全身がカユカユになれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、ほうきだよ。べつにアレルギー性蕁麻疹じゃないよ。スミスリンを持ってきてくれないか?全身ボリボリやってると、人間どもになめられるのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓ほうき:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、「巨大猪」でした。

 + + +

「あ、ども…ほうきともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
ではほうき様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、神話伝説の哺乳類です。んで、シラミを駆除したいのでスミスリンを手にいれたいのです。」

「神話伝説の哺乳類ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、ほうきだよ。べつにアレルギー性蕁麻疹じゃないよ〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つほうき。

「う〜ん…まずお聞きしますが、スミスリンを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、ダンボールハウスの住人かな?部屋中シラミが巣食うから、スミスリンは必需品だろう?」

「はい、するとまず“ダンボールハウスの住人”“スミスリン”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれるダンボールハウス住人さんの憤激エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くでスミスリン撒いてるダンボールハウス住人さんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、山谷ですね?あとは寿町とか、あのへんまでエリアを広げますか?釜ヶ崎とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
山谷界隈で、必死にスミスリンを駆使してるダンボールハウスの住人さんへ:ほうきがスミスリンを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、スミスリンを提供してくれませんか?多くの人々にとって恐怖の存在なので、とりあえず身元はたしかです。スミスリンL:シャンプータイプ 80mlで十分!寿町でシラミと戦ってる貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから怪物としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、スミスリンを提供してくれたダンボールハウス住人に与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『巡回してくる衛生委員を追っ払ったげるコース』、または『たまにはまともな栄養を!ホカ弁差入れコース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜ほうきの最新ストロング日記 “普通の武器なんぞでは、全く歯が立たないっす!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきったほうき。おどろくなかれ、1週間もすると手元にスミスリンがわんさかさ。今日も元気にスミスリンを摺りこみつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ