格安ホームページ制作

357. 牛鬼の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●中世日本の怪物牛鬼は、毎年正月好物の酒をたんまり捧げられた…らしい。→注

 + + +

牛鬼さん、728歳。
いままさに、アタマを抱えておるのです。
「う〜ん…こまった。ヘパリーゼがない!アルコールを分解できずに、肝臓がボロボロだー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父の牛鬼シニアです。
そう、昔から伝説の怪物というのは、おもいのほか依存症に神経質なのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついに牛鬼シニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!中世日本に、ゼリア新薬はない。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作!それはいいかもしれません!」
牛鬼も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、「人食い蜘蛛」でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、毒を吐き散らすのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう牛鬼なのです。
“初めまして、牛鬼です。ヘパリーゼに難儀しております。中世日本にゼリア新薬はありません。ヘパリーゼをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む牛鬼。そう、昔から伝説の怪物といえど、ヘパリーゼに不自由すれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、牛鬼だよ。べつにはしご酒が趣味なワケじゃないよ。ヘパリーゼを持ってきてくれないか?肝硬変で顔だけが黒いと、人間どもになめられるのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓牛鬼:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、「太平記の名わき役」でした。

 + + +

「あ、ども…牛鬼ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では牛鬼様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、「頭が八つの大牛」です。んで、ネフローゼが怖いのでヘパリーゼを手にいれたいのです。」

「「頭が八つの大牛」ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、牛鬼だよ。べつにはしご酒が趣味なワケじゃないよ〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ牛鬼。

「う〜ん…まずお聞きしますが、ヘパリーゼを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、タニマチさん向けの余興として一晩20本のビール一気を強要されるプロレス新弟子さんかな?酒の強さが基準に達するまで、ヘパリーゼは必需品だろう?」

「はい、するとまず“タニマチさん向けの余興として一晩20本のビール一気を強要されるプロレス新弟子さん”“ヘパリーゼ”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれるプロレス新弟子さんの忍耐エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くで泥酔を気合でカバーしてるプロレス新弟子さんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、墨田区ですね?あとは台東区とか、あのへんまでエリアを広げますか?松戸とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
墨田区界隈で、タニマチさん向けの余興として一晩20本のビール一気を強要されるプロレス新弟子さんへ:牛鬼がヘパリーゼを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、ヘパリーゼを提供してくれませんか?真っ赤な血を流しながら体が溶けるので、とりあえず身元はたしかです。ビン入り300錠がベスト!台東区で嘔吐を我慢してる貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから怪物としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、ヘパリーゼを提供してくれたプロレス新弟子さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『ポカリスエット1ダース差し入れコース』、または『待遇改善を、団体社長に交渉したげるコース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜牛鬼の最新使える日記 “たまには人間を助けるっす!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった牛鬼。おどろくなかれ、1週間もすると手元にヘパリーゼがわんさかさ。今日も元気にヘパリーゼで回復して朝酒しつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ