格安ホームページ制作

26. ネロの場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

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皇帝ネロさん、20歳。
いままさに、アタマをかきむしっておるのです。
「う〜ん…こまった。蛍石がない。装飾品はコレが一番。おっしゃれーができん!→注
「ごもっともでございます!ゆゆしき事態でございます。」
横からおもいっきし迎合するのは、近衛長官のセクストゥスです。
そう、昔から偉大な暴君というのは、ええかっこしぃが多いのです。

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むくれまくって引きこもる毎日。セクストゥスが言いました。
「皇帝陛下、ホームページ制作でもおやりになったら?城内にいる郎党はみな男、蛍石には興味ございませぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己のご不満を強烈にアッピールされては!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!そいつはいいかもしれん!」
ネロも声をうわずらせます。藁にもすがる思いのローマ第5代皇帝でした。

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さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作一週間!』系の本を買いこみ、キリスト教迫害などそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまうネロなのです。
“初めまして、ネロです。蛍石に不自由しております。蛍石がないとカッコ悪くて表に出れません。持ってるひと、お持ちいただけませんか?ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込むネロ。そう、昔から偉大な暴君というのは、自分に自身がない人が多いのです。

“こんにちは、ネロだよー。けっして暴君じゃないよ。蛍石を持ち寄ってくれないか?蛍石がないと身を飾り立てられなくて、ダッセーヤツになっちゃうよぉ!よろぴく!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓ネロ:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、ローマ第5代皇帝でした。

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「あ、ども…ネロともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
ではネロ様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、古代ローマ皇帝です。んで仕事とは関係ないんですが、蛍石を集めたいのです。」

「古代ローマ皇帝ですか、なるほど…。では、ご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、ネロだよー。べつにおっかない皇帝じゃないよ。蛍石を持ち寄ってくれないか?〜。”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つネロ。

「う〜ん…まずお聞きしますが、蛍石を集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどんな職業の人に?」

「う〜ん…やっぱし鍛冶屋かな?製鉄などにおいて蛍石を融剤として使用してるから、所望すればお裾分けしてくれるんじゃないか?」

「はい、するとまず“鍛冶屋”“蛍石”この2語が不可欠ですね。そして蛍石持ってきてくれる若者の居住エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、とても出かけていけないような遠くにいる鍛冶屋さんに訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、ご自身お住まいになるローマですね?あとはボンベイとか、あのへんまでエリアを広げますか?シュラクサイとか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“ローマ界隈の、蛍石を日常消費してる鍛冶屋さんへ:皇帝ネロが蛍石を所望です。”

紹介文
“至急かけつけ、蛍石をカンパしてくれませんか?ピアスにして耳たぶにぶら下げたいです!ローマの興亡がかかっております。ボンベイにお住まいのあなたにもぜひ所望!紫外線を照射すると蛍光を発する、希少品ならなおベストです!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレがコツです。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから暴君としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに褒章概要…つまりどのようなご褒美を、持ってきてくれた人に与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『オリンピア競技に出場できて、しかも八百長で優勝できるコース』、または『黄金宮殿にスイートルーム予約コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、毎日の情報をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜ネロの最新ハチャメチャ日記 “戦車競争、落車しても優勝扱い!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

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こうしてホームページ制作にふみきったネロ。おどろくなかれ、2週間もすると手元に蛍石がわんさかさ。きょうも鏡の前でアクセを付けては外し付けては外ししながらノーパソ広げ、ひとりモニターをのぞいては検索エンジン&アクセス解析を、交互にチェックしほくそえむ毎日なのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

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※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

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