格安ホームページ制作

210. ドラゴンの場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●トカゲに似た怪物ドラゴンは、鋭い爪と牙を持ち、口や鼻から炎を吐く…らしい。→注

 + + +

ドラゴンさん、7752歳。
いままさに、ノドを押さえのたうっておるのです。
「う〜ん…こまった。ドルマイシン軟膏がない!自己の吐く炎で、ノドチンコがおおやけどだー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父のドラゴンシニアです。
そう、昔から伝説の怪物というのは、おもいの他扁桃腺がデリケートなのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついにドラゴンシニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!中世ヨーロッパには、ドルマイシン軟膏はない。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれません!」
ドラゴンも声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、西洋龍でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、ヌンチャク振り回すのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまうドラゴンなのです。
“初めまして、ドラゴンです。ドルマイシン軟膏に難儀しております。中世ヨーロッパにゼリア新薬工業はありません。ドルマイシン軟膏をお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込むドラゴン。そう、昔から伝説の生物といえど、ノドが焼ければ弱気にもなるのです。

“こんにちは、ドラゴンだよ。べつに流行性感冒じゃないよ。ドルマイシン軟膏を持ってきてくれないか?口あけてヒーヒー言ってると、人間どもになめられるのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓ドラゴン:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、西洋龍でした。

 + + +

「あ、ども…ドラゴンともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
ではドラゴン様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、世を脅かす悪の権化です。んで、ノドのやけどが痛いのでドルマイシン軟膏を手にいれたいのです。」

「世を脅かす悪の権化ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、ドラゴンだよ。べつに流行性感冒じゃないよ〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つドラゴン。

「う〜ん…まずお聞きしますが、ドルマイシン軟膏を集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、軽油を口に含んで火を吐く悪役レスラーかな?たまに失敗してやけどするだろうから、ドルマイシン軟膏は必需品だろう?」

「はい、するとまず“軽油を口に含んで火を吐く悪役レスラー”“ドルマイシン軟膏”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれる悪役レスラーのお仕事エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くで火ぃ吹いてる悪役レスラーじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、東京ドームですね?あとはさいたまスーパーアリーナとか、あのへんまでエリアを広げますか?名古屋ドームとか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“東京ドーム特設リングで、軽油口に含み火を吐いてる悪役レスラーさんへ:ドラゴンがドルマイシン軟膏を所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、ドルマイシン軟膏を提供してくれませんか?翼を持ってるので、とりあえず身元はたしかです。チューブ入り12gで十分!さいたまスーパーアリーナで火ぃ吹いてる貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから怪物としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、ドルマイシン軟膏を提供してくれた悪役レスラーに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『もっと待遇のいいインディーズ団体ご紹介コース』、または『余ったチケットをさばいたげましょう!コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜ドラゴンの最新非科学日記 “音速を超えて、飛行できまっす!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきったドラゴン。おどろくなかれ、1週間もすると手元にドルマイシン軟膏がわんさかさ。今日も元気に火を吐きつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ