格安ホームページ制作

21. 足利義昭の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

足利義昭さん、36歳。
いままさに、アタマをかきむしっておるのです。
「う〜ん…こまった。反織田系大名が集まらん。信長包囲網が作れん。将軍としての実権を得られん!」
「ごもっともでございます。ゆゆしき事態でございます。」
たいこもち丸出しで相槌を脇から述べるのは、幕臣の上野中務少輔です。
そう、昔から傀儡の将軍というのは、不満に満ち満ちておるのです。

 + + +

針のむしろのような晩餐の席。上野中務少輔が言いました。
「公方様、ホームページ制作でもおやりになっては?京から御内書を乱発するだけでは、兵は集まりません。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、信長めの跳ね上がりを強烈にアッピールなさっては!」
「うーん、なるほど。ホームページ制作か!そいつはいいかもしれん!」
足利義昭も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの征夷大将軍でした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、密書作成などそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう足利義昭なのです。
“足利義昭だ。従四位下、参議・左近衛権中将であるぞよ。余は身分にふさわしく畏敬されたい。みな集まるがよい。褒美ははずむ。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む足利義昭。そう、昔から傀儡の将軍というのは、やたらと心配性な人が多いのです。

“足利義昭でーす。将軍になったんだからもっとえばりたいよー。一緒に信長を打ち破って、ブイブイいわせよーぜ!武門の棟梁に忠実な、わりとヒマしてる大名達、連絡ちょーだい。”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓足利義昭:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、征夷大将軍でした。

 + + +

「あ、ども…足利義昭ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では足利義昭様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、傀儡の将軍です。で、今回は実権掌握のため、反織田系大名を糾合したいのです。」

「傀儡の将軍ですか、なるほど…。では、ご自身で一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“足利義昭でーす。将軍になったんだからもっとえばりたいよー〜。”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ足利義昭。

「う〜ん…まずお聞きしますが、必要な大名を糾合する為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の要望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような立場の大名に?」

「う〜ん…やっぱし元もとの守護大名家かなぁ?信長みたいな出来星と違って、きちんと血統を崇拝してくれそうだから…。」

「はい、するとまず“守護大名”“血統崇拝”この2語が不可欠ですね。そして募集する大名の居住エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、とても出張サポートに来れないような遠くにいる大名に訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、ご自身お住まいになる京都の近辺ですね?あとは甲斐とか、あのへんまでエリアを広げますか?九州とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“武門の棟梁としての血統を崇拝してくれる、ちがいのわかる守護大名達へ:足利義昭です。”

紹介文
“一刻も早く京にきて、私をオトコにしてくれませんか?当地を、幕府再興のホットプレイスに!甲斐あたりにお住まいのお強いあなたも、お気軽にご連絡ください。24時間受付!勝てば褒章確約!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレがコツです。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから就任間もないですが将軍としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに褒章概要…つまり戦勝のあかつきにはどのようなご褒美を与えるつもりなのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『あくまで予定だけど尾張贈呈コース』、『あくまで予定だけど美濃贈呈コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、毎日のご不満ぶりをご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む方の同情はさらにヒートアップ!
〜足利義昭の最新傀儡日記“今日も、信長に怒られちゃったよ!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった足利義昭。おどろくなかれ、2週間もすると毛利やら本願寺顕如やら武田やらがわんさかさ。きょうも集まった頭数にはしゃぎ、ひとりモニターをのぞいては検索エンジン&アクセス解析を、交互にチェックしほくそえむ毎日なのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。
うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ