格安ホームページ制作

153. ぜんしの場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

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●ぜんしは眼を患っていた両親に鹿の乳を供給する為、鹿の皮を身にまとい群れに紛れた…らしい。→注

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ぜんしさん、31歳。
いままさに、痛痒に顔をゆがめておるのです。
「う〜ん…こまった。ベビーパウダーがない!ずっと獣の皮をかぶったままだったので、全身が蒸れた!あせもがかゆいー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父のぜんしシニアです。
そう、昔から偉大な善人というのは、どんな艱難辛苦をもいとわないのです。

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一気に緊迫する場の空気。ついにぜんしシニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!春秋時代の中国では、ベビーパウダーを調達できぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれませぬ!」
ぜんしも声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、孝行息子でした。

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さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、両親の介護もそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまうぜんしなのです。
“初めまして、ぜんしです。ベビーパウダーに難儀しております。春秋時代にベビーパウダーなどあるハズないです。よいベビーパウダーをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込むぜんし。そう、昔から偉大な善人といえど、全身に発疹ができれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、ぜんしだよ。べつにアトピーじゃないよ!かゆみを抑えるベビーパウダーを持ってきてくれないか?一滴残らず鹿の乳を搾り倒すまで、セットバックは許されないのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓ぜんし:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、孝行息子でした。

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「あ、ども…ぜんしともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
ではぜんし様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、天下無双の親思いです。んで、全身のあせもをおさえる為ベビーパウダーを集めたいのです。」

「天下無双の親思いですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、ぜんしだよ。べつにアトピーじゃないよ!〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つぜんし。

「う〜ん…まずお聞きしますが、ベビーパウダーを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、アトラクションショーの怪獣役かな?この季節ぬいぐるみの中はサウナ同然だから、ベビーパウダーは必需品だろう!」

「はい、するとまず“アトラクションショーの怪獣役”“ベビーパウダー”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれる怪獣役さんの勤務エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くで勤務中の怪獣役さんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、後楽園遊園地ですね?あとは上野公園とか、あのへんまでエリアを広げますか?新宿駅東口とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“後楽園でご勤務中の、アトラクションショーの怪獣役さんへ:ぜんしがベビーパウダーを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、ベビーパウダーを提供してくれませんか?根が優しいので、身元はたしかです。シッカロール・ハイ缶入り160gがベスト!上野公園で奮闘中のあなたも、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから孝行息子としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、ベビーパウダーを提供してくれた怪獣役さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『もっと時給のいいバイトを斡旋コース』、または『ポカリスエット1ダース贈呈コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜ぜんしの最新孝行日記 “鹿の赤ちゃんより、わが両親!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

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こうしてホームページ制作にふみきったぜんし。おどろくなかれ、1週間もすると手元にベビーパウダーがわんさかさ。今日もパフパフ全身にはたきつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

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※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

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