格安ホームページ制作

131. ろくろ首の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

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●ろくろ首は夜中起きて首を長く伸ばし、あんどんの油をなめる…らしい。

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ろくろ首さん、481歳。
いままさに、痛痒に顔をゆがめておるのです。
「う〜ん…こまった。ビフナイトがない!油分の摂り過ぎで、顔面がニキビだらけよー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、父のろくろ首シニアです。
そう、昔からメジャーな妖怪というのは、なにかしらのリスクを背負い生き残るものなのです。

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一気に緊迫する場の空気。ついにろくろ首シニアが言いました。
「娘よ、ホームページ制作をやれ!お江戸の料亭では、ビフナイトを調達できぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれません!」
ろくろ首も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、異形のモノでした。

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さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、首が蝶結びになるのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまうろくろ首なのです。
“初めまして、ろくろ首です。ビフナイトに難儀しております。江戸時代に、即効性のニキビ薬なんぞありません。ビフナイトをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込むろくろ首。そう、昔からメジャーな妖怪といえど、顔がアバタになれば弱気にもなるのです。

“こんにちは、ろくろ首よ。べつに脂性じゃないわよ!ニキビを抑えるビフナイトを持ってきてくれないこと?世界進出するまで、セットバックは許されないの!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓ろくろ首:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、異形のモノでした。

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「あ、ども…ろくろ首ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
ではろくろ首様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、夜更かし好きの女妖怪です。んで、ニキビを抑えるビフナイトを集めたいのです。」

「夜更かし好きの女妖怪ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、ろくろ首よ。べつに脂性じゃないわよ!〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つろくろ首。

「う〜ん…まずお聞きしますが、ビフナイトを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、ポテチフリークのおたくニートかな?油分過剰で運動不足だから、ニキビ薬は手放せないでしょう。」

「はい、するとまず“ポテチフリークのおたくニート”“ビフナイト”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれるおたくニートさんの引きこもりエリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くで引きこもってるおたくニートさんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまずは目白住宅街ですね?あとは文京区とか、あのへんまでエリアを広げますか?所沢とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“目白住宅街界隈の、ポテチフリークのおたくニートさんへ:ろくろ首がビフナイトを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、ビフナイトを提供してくれませんこと?首がうんと伸びるので、身元はたしかです。赤みと腫れを、グリチルリチン酸ジカリウムで鎮めたいです!文京区奥で引きこもるあなたも、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから見栄っ張りとしての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、ビフナイトを提供してくれたニートさんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『首を伸ばしても身体を見失わないコツ伝授コース』、または『人待ちしてても首を伸ばさない気構え伝授コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜ろくろ首の最新リラックス日記 “借金で回らぬ首を、伸ばして開放!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

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こうしてホームページ制作にふみきったろくろ首。おどろくなかれ、1週間もすると手元にビフナイトがわんさかさ。今日も顔面にいっぱいに塗布しつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

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※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

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