格安ホームページ制作

129. 裸の王様の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

 + + +

●アンデルセンの童話の裸の王様は自分がバカではない、と証明するため「見えない服」を着て表を闊歩した…らしい。→注

 + + +

裸の王様さん、41歳。
いままさに、高熱に顔をゆがめておるのです。
「う〜ん…こまった。風邪薬がない!素っ裸でオンモを歩いたんで、流行性感冒にやられたー!」
「もっともだ!これはゆゆしき事態だ!」
横で同意するのは、すでに隠居した裸の王様シニアです。
そう、昔からメジャーな寓話の主人公というのは、バカにならなきゃいけないトキもあるのです。

 + + +

一気に緊迫する場の空気。ついに裸の王様シニアが言いました。
「息子よ、ホームページ制作をやれ!中世デンマークでは、よい風邪薬を調達できぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールするのだ!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれません!」
裸の王様も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、見栄っ張りでした。

 + + +

さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、鼻水たれるのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう裸の王様なのです。
“初めまして、裸の王様です。風邪薬に難儀しております。中世デンマークに、即効性の感冒薬なんぞあるハズないです。風邪薬をたくさんお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む裸の王様。そう、昔からメジャーな寓話の主人公といえど、意識が遠のけば弱気にもなるのです。

“こんにちは、裸の王様だよ。べつに露出狂じゃないよ!高熱を抑える風邪薬を持ってきてくれないか?国民すべてにわがスペシャルコスチュームを認識させるまで、セットバックは許されないのさ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓裸の王様:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、見栄っ張りでした。

 + + +

「あ、ども…裸の王様ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では裸の王様様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、キング・オブ・ストーリーキンガーです。んで、高熱を抑える風邪薬を集めたいのです。」

「キング・オブ・ストーリーキンガーですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、裸の王様だよ。べつに露出狂じゃないよ!〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ裸の王様。

「う〜ん…まずお聞きしますが、風邪薬を集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし、真夏のコンビニ店員かな?一日中冷房キンキンの店内にいるから、簡単に風邪ひきそうだ!」

「はい、するとまず“真夏のコンビニ店員”“風邪薬”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれるコンビニ店員さんの勤務エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くでレジやってるコンビニ店員さんじゃ訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまずは新宿は御苑前ですね?あとは渋谷道玄坂とか、あのへんまでエリアを広げますか?吉祥寺とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“御苑前界隈の、一日中冷房キンキンの店内にいるコンビニ店さんへ:裸の王様が風邪薬を所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、風邪薬を提供してくれませんか?児童文学書でメジャーなので、身元はたしかです。う〜ん…飲みやすい顆粒のルルアタックEXがベスト!渋谷道玄坂でお勤めのあなたも、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから見栄っ張りとしての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、風邪薬を提供してくれた店員さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『裸で散歩しても公前猥褻でつかまらないコツ伝授コース』、または『恥を恥と思わぬ気構え伝授コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜裸の王様の最新被告発日記 “王様は、裸だよ!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

 + + +

こうしてホームページ制作にふみきった裸の王様。おどろくなかれ、1週間もすると手元に風邪薬がわんさかさ。今日もガバ飲みしてストーリーキングつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

 + + +

※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

← →
→コラム:ホームページケースバイケース:TOPへ