格安ホームページ制作

113. 穆王の場合
※本作品はあくまでホームページ制作に関したフィクションであり、文中のエピソード・セリフその他は、ほぼ全てが作者の創作です。尚、Wikipediaその他の資料を大いに参考にさせて頂いております、ペコリ。

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●周の穆王は、雲に乗って走る「謄霧」という馬を駆り犬戎ら異民族を討った…らしい。→注

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穆王さん、37歳。
いままさに、窮地に陥っておるのです。
「う〜ん…こまった。酸素ボンベがない!雲の上のさらに馬の上にいるので空気がうすい!チアノーゼになってしまう!」
「もっともでございます!ゆゆしき事態でございます!ヒヒーン!」
あいづちをうつのは、愛馬の謄霧です。
そう、昔から偉大な英傑というのは、肝心なトコで抜けてたりするのです。

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一気に緊迫する場の空気。謄霧が下から叫びます。
「穆王様、ホームページ制作をおやりになっては?地上5000メートルでは、酸素ボンベを調達できませぬ。…そう、いまやタウンページより大きな媒体であるインターネットで、自己の窮状を強烈にアッピールされては!ヒヒーン!」
「うーむ、なるほど。ホームページ制作か!それはいいかもしれん!」
穆王も声をうわずらせます。藁にもすがる思いの、第5代周王でした。

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さっそくホームページビルダーと『ホームページ制作1週間!』系の本を買いこみ、『呂刑』を定めるのもそっちのけで必死にとりくむも、なかなか作業はすすみません。まずタイトル文作成の時点で、けつまづいてしまう穆王なのです。
“初めまして、穆王です。酸素ボンベに難儀しております。酸欠で鼻血がでそうです。酸素ボンベをお持ちの方、ご連絡お待ち致します。”

「う〜ん…ちょっとカタいかな…。」
一応書いてはみたものの、そこはかとなく不安になり考え込む穆王。そう、昔から偉大な英傑というのは、いかに息が苦しくても熟慮を怠らぬのです。

“こんにちは、穆王だよ。べつにアホじゃないよ。酸素ボンベを持ってきてくれないか?元気を回復して、異民族を討伐さ!”

「くだけすぎだ。どうもうまくいかん…。」
↓穆王:独白
う〜ん…マトモに自分でホームページ制作するのは、どうやらムリのようだ。なんかもうやりたくない…かったるい。あきらめるなら早いほうがいい。ムダな努力は、少ないほうがベターだから。

線香花火よりかんたんに挫折してしまう、第5代周王でした。

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「あ、ども…穆王ともうします。格安でホームページ制作をお願いしたいのですが…。」

「はい、ありがとうございます!うづき屋です。
では穆王様、いったいどのようなご業種でいらっしゃいますか?」

「えー、ひとことでいうと、周代希代の英雄です。んで、動脈血酸素分圧を正常に保つ為、酸素ボンベを手にいれたいのです。」

「周代希代の英雄ですか、なるほど…。ではご自身、いま一番アピールしたいポイントなど、まとめてらっしゃったらお聞かせ願えますか?」

「はい…いいですか?“こんにちは、穆王だよ。べつにアホじゃないよ。酸素ボンベを持ってきてくれないか?〜”ってかんじです。どうですかね?」
不安げに評価を待つ穆王。

「う〜ん…まずお聞きしますが、酸素ボンベを集める為には、どういった単語による検索で、上位にランクされるのが理想的ですか?
自分の希望を、どういった人達に、どのように訴えたいですか?
はい、じゃあまずどのような業種の人達に?」

「う〜ん…やっぱし殺虫剤噴霧中の果実栽培業者かな?安全の為、酸素ボンベは必需品だろう?」

「はい、するとまず“殺虫剤噴霧中の果実栽培業者”“酸素ボンベ”この2語が不可欠ですね。そして提供してくれる栽培業者さんの在所エリアは、どのへんで区切ります?」

「へ?エリア?」

「つまりですね、あんまり遠くの栽培業者じや訴求しても意味がないので、実際のところ。えーまず、りんごが名産の長野ですね?あとはぶどうが名産の山梨とか、あのへんまでエリアを広げますか?青森とか、あっちはちょっと遠いですよね、やっぱり?」

「う〜ん…そうだな、まぁ…それでお願いします。」

「はい。そうしますと、だいたいのタイトル文と紹介文は…たとえばこんな感じになります。」

タイトル文
“長野界隈で殺虫剤噴霧中の果実栽培業者さんへ:穆王が酸素ボンベを所望です。”

紹介文
“至急駆けつけ、酸素ボンベを提供してくれませんか?いずれ西王母に入朝させますので、身元はたしかです。粉塵防護用の簡易モノでぜんぜんOK!山梨で奮闘中の貴方も、ぜひご協力ください!”

「まぁちょっとくどいですけど、必要なファクターはこれにてOKだとおもわれます。タイトル文と紹介文のなかにキーワードを散りばめつつも、けっして文意は損なわず、コレが大事です。あとは実際のホームページ中にも上記の単語をバランスよく散らし、とりえあず格安に4ページのモノをつくりましょう。」

「えー、4ページというと?」

「はい。まずTOPまたはHOME、ご挨拶ですね。それから王としての自己紹介・経歴…まぁプロフィールです、これで2ページ。」

「フムフム、かたちになってきましたね…。」

「つぎに御礼概要…つまりどのようなお礼を、酸素ボンベを提供してくれた栽培業者さんに与えうるのか?あ、コース分けはどうです?
たとえば『鳥を追い越す「翻羽」進呈コース』、または『自分の影を追い越す「越影」進呈コース』とか?あとはご連絡先、つまりお問合せ用のメールアドレスです。できれば固定電話の番号も、キチンと全ページ公開しましょう。ニッコリわらった本人の顔写真などあれば、やはり効果大ですよ。」

「オオッ!なんとかホームページの呈をなしますね!」

「はい!くわえて、現在の窮状をご自身が更新する日記ブログを追加すれば、読む人の親近感はさらにアップ!
〜穆王の最新刑法日記 “制定罪状3千個!”
というのはどうでしょう!」

「うーむ…さっそく制作しましょう!」

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こうしてホームページ制作にふみきった穆王。おどろくなかれ、1時間もすると手元に酸素ボンベがわんさかさ。片手で手綱をつかみ片手でボンベをかかえつつ、モニターのぞいては検索エンジン&アクセス解析を交互にチェックし、ほくそえむのです。

さぁ皆さんもホームページを格安で制作して、事業をガンガン宣伝いたしましょう。うづき屋は、いつでもお手伝いをいたします。

めでたしめでたし。

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※あえて歴史上の人物をネタにしてみました。実際に 現存する業種 を具体的に書き込むと、さしさわりがあるモノで(笑)。文中のキーワードを、ご自身の商売に必要なアピール要素に置き換え原稿を作り…どうぞうづき屋にホームページ制作を、ご依頼下さいませ(笑)
※case-by-case:原則にとらわれず、一件ごとの事情に応じ、問題を処理すること。

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